施工実例

大型角槽更新・入替

プラント事業

角槽概略イメージ図
槽入替専用 吊上移動台車 概略図
角槽概略イメージ図 槽入替専用 吊上移動台車 概略図
サイズ・大きさ 幅3.5m×長さ8.2m×高さ2.1m
空重量 約8ton

弊社の昔からのお客様より、弊社で30年前に納入させていただいた角槽を更新する依頼をいただきました。
角槽は幅3.5m×長さ8.2m×高さ2.1m、重量は約8tonの大型角槽です。

この槽は素材の表面処理を行うための槽で、ちょうど表面処理工程の中間にあります。
同じような槽が10槽隙間なく並べて設置してある中央の槽であるため、入替工事は大変困難なものでした。

工場の屋根を外してもレッカーで吊るには距離が遠過ぎ、周囲もびっしり槽が並んでいるため、その周りにレッカーを配置できるスペースも無く、どうしたら槽を入れ替えできるのか、社内で何度も検討を行いました。

そこで出た提案が、この工場には表面処理素材を吊り上げて移載する設備がすでに備わっており、しかもこの移載設備は弊社で設計・製作して納入した装置だったため、この移載設備で槽を吊り上げられないかというものでした。

早速、技術部で検討しましたが、この移載設備では約8tonある槽を吊り上げるには強度が全く足りない事がわかりました。
それなら、槽を入れ替えるための吊上移動台車を新規で設計・製作して既存移載設備のレールに乗せてしまおうという大胆な案に発展し、すぐに専用の吊上移動台車の設計を始めました。

槽の入替だけに使うので、十分な強度だけ持たせて動力は使わない極力簡易的な構造で設計しました。
また、運搬・搬入しやすいように、分割できる構造で設計・製作しました。

工事当日、ついに専用に設計・製作した吊上移動台車を使って、まず既設角槽の搬出が始まりました。
搬出スペースが少ないため周囲に干渉しないように、安全には厳重に注意して慎重に作業を行いました。

こうして、特に大きな問題も無く、まず既存の槽を無事に搬出するができました。
大きな工事だったので、設計者として工事前日はなかなか寝付けませんでしたが、搬出が無事に終わった報告を聞いて一安心しました。

引き続き、改良を加えた新しい角槽を搬入して無事に工事は完了しました。
難しい工事でしたが、連休中の限られた工期のなかで、しっかり準備して計画通りに実行できた良い事例だったと思います。

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