すべて プラント事業 産業機械事業 3Dレーザー計測事業 その他 スピンドルの分解と組立 その他 今回は、スピンドル(高速で回転する機械の小軸)を分解して組立する作業内容をご紹介します。 ※写真も併せてご確認ください。 <写真①②> 写真①のスピンドルに取り付ける部品がモデルチェンジしたため、追加工が必要になりました。 そのため、分解して古くなったベアリングを取り外し、新しいベアリングに入れ替え組立てるという作業をします。 スピンドルケースのフタを開けて軸からカラー(円筒状の機械部品)とベアリングを取り外し、付着している汚れを除去したら分解作業は完了です。 軸単品となったところで、新型部品に対応した形状に軸を加工します。 加工が終わり新品部品が揃ったら、ここからが組立作業です。 まず、新しいベアリングを軸に取り付けていきます。 軸とベアリングの嵌めあい寸法(篏合)は用途によって様々ですが、この軸の場合は試験機の軸なので少しのガタつきがあってもダメですし、きつ過ぎて回転が重くなってもダメです。 <写真③④> スピンドル軸の外径を精密測定したところ、ベアリング内径よりもわずかに(百分の数ミリ)大きいです。 では、この軸にベアリングを嵌めるにはどうすれば良いでしょうか? <写真⑤> こんな時は、軸と穴の嵌め合い方法の一つ「焼き嵌め」をします。 焼き嵌めとは加熱すると膨張する鉄の性質を利用し、今回のように小さい穴を軸に嵌まる大きさにまで加熱して広げる方法です。 加熱したベアリングが冷えると鉄が縮んで穴が小さくなり、軸からベアリングが簡単には抜けないようになります。 ベアリングを載せてある装置は「ベアリングヒーター」というベアリングを加熱し、焼き嵌めする器具です。 ちなみに、今回は行いませんが「冷やし嵌め(軸を冷やして細くする)」という方法もあります。 <写真⑥⑦⑧> ベアリングを焼き嵌めしたら、加熱膨張しているうちに軸に嵌め合わせグリスを注入し、カラーを嵌めます。 続いて、残りのベアリングを同様に嵌め合わせナットを締めて固定し冷まします。 最後に軸受けケースにスピンドル軸を入れ、フタをしてボルトで締めれば組立作業完了です。 東海テクノは大きなタンクや機械の製作を得意としていますが、このような細かな作業も丁寧に行っています。 一覧に戻る
今回は、スピンドル(高速で回転する機械の小軸)を分解して組立する作業内容をご紹介します。
※写真も併せてご確認ください。
<写真①②>
写真①のスピンドルに取り付ける部品がモデルチェンジしたため、追加工が必要になりました。
そのため、分解して古くなったベアリングを取り外し、新しいベアリングに入れ替え組立てるという作業をします。
スピンドルケースのフタを開けて軸からカラー(円筒状の機械部品)とベアリングを取り外し、付着している汚れを除去したら分解作業は完了です。
軸単品となったところで、新型部品に対応した形状に軸を加工します。
加工が終わり新品部品が揃ったら、ここからが組立作業です。
まず、新しいベアリングを軸に取り付けていきます。
軸とベアリングの嵌めあい寸法(篏合)は用途によって様々ですが、この軸の場合は試験機の軸なので少しのガタつきがあってもダメですし、きつ過ぎて回転が重くなってもダメです。
<写真③④>
スピンドル軸の外径を精密測定したところ、ベアリング内径よりもわずかに(百分の数ミリ)大きいです。
では、この軸にベアリングを嵌めるにはどうすれば良いでしょうか?
<写真⑤>
こんな時は、軸と穴の嵌め合い方法の一つ「焼き嵌め」をします。
焼き嵌めとは加熱すると膨張する鉄の性質を利用し、今回のように小さい穴を軸に嵌まる大きさにまで加熱して広げる方法です。
加熱したベアリングが冷えると鉄が縮んで穴が小さくなり、軸からベアリングが簡単には抜けないようになります。
ベアリングを載せてある装置は「ベアリングヒーター」というベアリングを加熱し、焼き嵌めする器具です。
ちなみに、今回は行いませんが「冷やし嵌め(軸を冷やして細くする)」という方法もあります。
<写真⑥⑦⑧>
ベアリングを焼き嵌めしたら、加熱膨張しているうちに軸に嵌め合わせグリスを注入し、カラーを嵌めます。
続いて、残りのベアリングを同様に嵌め合わせナットを締めて固定し冷まします。
最後に軸受けケースにスピンドル軸を入れ、フタをしてボルトで締めれば組立作業完了です。
東海テクノは大きなタンクや機械の製作を得意としていますが、このような細かな作業も丁寧に行っています。